仕事・出勤前の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防する腸内フローラ

仕事・出勤・登校前の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防するための腸内フローラ改善方法について述べています。

食物繊維が過敏性腸症候群の予防と腸内フローラ改善に効果的な理由

仕事・出勤・登校前の突然の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防するためには、腸内細菌の集まりである腸内フローラを改善することが大切です。

そして、その腸内フローラ改善のために特に重要な役割を果たすのが「食物繊維」です。

では、なぜ食物繊維が過敏性腸症候群の予防や腸内フローラ改善に効果的なのでしょうか?

その理由のひとつとして挙げられるのは、食物繊維が、腸内細菌のエサになり、腸内細菌のうちの特にからだに対して良い働きをしてくれる「善玉菌」を増やすことです。

 

また食物繊維には、腸を刺激して腸の蠕動(ぜんどう)運動を促す働きや、腸内に溜まっている毒素や有害物質を吸収し、体の外に排出するという毒出し(デトックス)作用もあります。

つまり、食物繊維によって腸内に溜まった便や毒素、有害物質などが体外に排泄されると、腸内環境はきれいになり、悪玉菌の増殖が防がれるため、腸内細菌の集まりである腸内フローラが整います。

 

もし腸内環境が、食生活の乱れや過度のストレスの連続などによって悪化してしまうと、腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌が増殖してしまいます。

またアンモニア硫化水素インドールやニトロソアミンなどの毒素や有害物質も腸内で発生するようになります。

そうなると体調不良や心の不調の原因にもなりますし、特にニトロソアミンは発がん性物質であるため、腸内環境が悪化することは、過敏性腸症候群だけではなく、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの発症リスクも高めます。

 

しかし、食物繊維は腸内細菌のエサになったり、腸内環境をキレイにおそうじしてくれたりするため、普段から食物繊維を多く摂るようにすることは、腸内環境の悪化を防ぐことにつながっていくのです。

食物繊維の「発酵」によって生じる短鎖脂肪酸

さらに、腸に生息するビフィズス菌やバクテロイデスといった腸内細菌は、食物繊維から「発酵」と呼ばれる現象を起こし、「短鎖脂肪酸」を生じさせます。

この「短鎖脂肪酸」は大腸のエネルギー源になったり、肥満細胞に余計な脂肪が蓄積するのを防いだりする働きがあると言われており、近年、腸内フローラ改善のために注目されるようになりましたが、この「短鎖脂肪酸」が生成されることは、過敏性腸症候群の症状緩和にも効果を発揮すると言われています。

 

また、短鎖脂肪酸には大腸がんを防ぐ効果もあります。

したがって、食物繊維を豊富に含んでいる食材を普段から豊富に摂るようにすることは、腸内フローラの改善と過敏性腸症候群の予防・症状緩和におすすめなのです。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の違い

ところで、食物繊維には、水に溶けやすい「水溶性」と、水に溶けにくい「不溶性」の2種類が存在しています。

水溶性の食物繊維の特徴としては、サラサラ・ネバネバしており、摂取すると腸内の水分に溶けてゲル状になる性質があるため、栄養の吸収をゆるやかにしたり、血糖値の急激な上昇やコレステロールの吸収を抑えたりすることが挙げられます。

 

また、水溶性の食物繊維は腸内細菌のエサになりやすいと言われています。ちなみに先程の述べた「短鎖脂肪酸」が作られやすいのは、この水溶性食物繊維のほうです。

一方、不溶性食物繊維はザラザラ・ボツボツしており、腸内で便のかさを増す働きがあるため、腸内の不要な残留物を体外に排出しやすいという性質があります。

さらに、胃や腸で水分を吸収すると大きく膨らむため、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、便通を促します。

そのため、不溶性の食物繊維は便通を促すことで便秘を解消するのに役立ちます。

 

◎水溶性食物繊維

ペクチン、グアーガム、イヌリン、グルコマンナン、βグルカン、難消化性デキストリンなど

◎不溶性食物繊維

セルロース、リグニン、アガロースペクチン、キチン、キトサンなど

・水溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材

わかめ、昆布、モズク、寒天、らっきょう、ごぼう、イチゴ、アボガド、納豆、雑穀類、切り干し大根など。

・不溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材

ごぼう、さつまいも、玄米、雑穀類、キヌア、チアシード、アボガド、大豆、納豆、切り干し大根、干ししいたけ、アーモンド、くるみ、落花生など。

 

食物繊維

腸内環境の悪化は食物繊維の不足が原因

ところで、近年、過敏性腸症候群や炎症性腸疾患の潰瘍性大腸炎、大腸がんなどの罹患率が上昇しているのは、なぜでしょうか?

このことに関してよく専門家のあいだで指摘されているのが、「日本人の食物繊維の摂取量の低下」です。

日本人は食生活が欧米化することによって、食物繊維の摂取量は年々低下してきています。

 

特に肉類や加工食品、ファーストフードの多くには、食物繊維がほとんど含まれていないため、普段からそのような食品ばかりを摂っていると、食物繊維が不足し、腸内細菌にエサが回らず、腸内悪化に拍車をかけるとされています。

そのため、普段の食生活において、野菜や海藻類、雑穀類などを摂るようにすることが食物繊維の不足を補うために大切なことだと言えます。

また、アフリカ人やメキシコ人は、食物繊維が豊富に含まれた野菜などをたくさん食べるため、便の排出量も多く、大腸がんなどの大腸系の疾患も少ないと言われています

したがって、腸内フローラを改善し、突然の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群の症状を緩和したり、予防したりするためには、日頃の食生活で食物繊維が不足しないよう気をつけていく必要があると考えられます。

 

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乳酸菌が過敏性腸症候群の予防と腸内フローラ改善に効果的な理由

当ブログでは、仕事・出勤・登校前の突然の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防するためには、腸内細菌の集まりである腸内フローラを改善することが大切だということについて述べています。

その腸内フローラ改善のために重要な役割を果たすのが、「乳酸菌」です。

乳酸菌の最大の特徴は、腸内環境を正常な酸性に保つことです。

また、乳酸菌には、腸の粘膜のバリア機能を守ったり、腸の炎症を抑えたりする効果があります。

そのため乳酸菌は、腸内環境を正常な酸性に保つことによって、悪玉菌が増殖したり、有害な細菌が体内に侵入するのを防いだりしているのです。

ところで、そもそも乳酸菌とは、主にブドウ糖から乳酸を作り出す細菌の総称のことで、ラクトバチルス、ラクトコッカス、エンテロコッカスなど様々な属の菌がいて、26属400種類以上が発見されているとされています。

ヒト特有の善玉菌であるビフィズス菌も、広い意味では乳酸菌に分類されます。

ちなみに、乳酸菌は乳製品だけに含まれているわけではなく、発酵食品や自然環境の中にも存在しており、大きく動物由来のものと植物由来のものに分けることが出来ます。

動物由来の乳酸菌は、ヨーグルトやくさやなど、動物性の発酵食を作り出す乳酸菌であり、「動物乳酸菌」と呼ばれます。

また、ぬか漬けやキムチ、しょうゆやみりんなど、植物性の発酵食品に含まれていたり、野菜や果物、花などの表面に生息していたりする植物由来の乳酸菌は、「植物乳酸菌」と呼ばれています。

これらのような、食品から摂取した乳酸菌は、腸内フローラに定着させることは難しく、やがて体外に排出されてしまいますが、生きたまま腸まで届けると、3~7日は乳酸や酢酸をせっせと作ってくれるため、腸内環境を酸性に保ってくれます。

さらに、胃酸によって死菌になった場合でも、善玉菌のエサになってくれるため、腸内細菌のバランスを整えるのに役立つと言われています。

そのため、乳酸菌は過敏性腸症候群の症状緩和や予防に効果を発揮してくれると考えられるのです。

ちなみに、乳酸菌のうち、特に植物性乳酸菌ラブレは、過敏性腸症候群の症状改善に効果的だと思われます。

乳酸菌で腸内フローラを改善するには?

では、どのようにしてその乳酸菌を摂取していくことが腸内フローラを改善するために効果的なのでしょうか?

実は乳酸菌を摂る際は、大切になってくるのは、生きているか死んでいるかにこだわるよりも、乳酸菌の数であると言われています。

数は最低でも2億個程度いたほうが、腸内フローラの改善には効果的です。

もちろん、生きたままの乳酸菌を腸内に送り込むにこしたことはないですが、先程も述べたように、口から摂取した乳酸菌のほとんどが胃酸によって死滅して死菌になっていたとしても、乳酸菌が分泌する液が腸内の善玉菌のエサとなって、元々腸にいる乳酸菌やビフィズス菌を増やしてくれるため、乳酸菌の数はやはり多いほうが良いのです。

また腸内フローラは多様性と調和が大切であるため、特定の菌の効果効能だけにこだわるよりも、様々な種類の菌を腸に送り込んでみるほうが、腸内フローラ改善による過敏性腸症候群の症状緩和のためには、有効だと考えられます。

ちなみに日頃から乳酸菌を摂るには、普段の食事でヨーグルトや、漬け物、ぬか漬けといった日本の発酵食などを食べるようにすることが大切です。

もし、毎日、手軽に多種多様な生きた乳酸菌をたくさん摂りたい場合は、乳酸菌革命 のようなサプリメントがおすすめです。

過敏性腸症候群の症状を緩和、予防するための腸内フローラ改善方法とは?

仕事・出勤・登校前の急な腹痛を防ぎ、過敏性腸症候群を予防していくには、腸内細菌のバランスを整えて腸内フローラを改善していくことが大切です。

その腸内フローラを改善するための方法としては、乳酸菌・食物繊維オリゴ糖など、腸内環境や腸内細菌にとって良い働きをする栄養成分を日頃から摂るようにすることが挙げられます。

生きた乳酸菌やビフィズス菌など体に良い働きをする有用菌が含まれている食品のことは「プロバイオティクス」と呼ばれます。

また難消化性の食物繊維オリゴ糖といった腸内細菌のエサになる栄養成分が含まれた食品は「プレバイオティクス」と呼ばれています。

これらの食品は腸内環境に送り込むことで腸内細菌のうちの善玉菌を増やしてくれます。

過敏性腸症候群を予防する腸内フローラ

プロバイオティクスによる腸内フローラ改善方法

「プロバイオティクス」とは乳酸菌などカラダにとって有用な菌が含まれた食品のことですが、腸内環境を良くすることで有名な「乳酸菌」とは、腸内で善玉菌として働く乳酸桿菌やビフィズス菌などの総称のことです。

そしてこの乳酸菌には、乳酸や酢酸を生み出して腸を正常な酸性に保つ働きがあります。

もし、腸が酸性に保たれなければ、病気をもたらす細菌やウイルスが死滅せず、体内に侵入しやすくなったり、悪玉菌が増殖しやすくなったりするとされています。

そのため、腸内環境は常に乳酸菌の働きによって酸性に保たれなければならないのです。

ちなみに生きた乳酸菌であっても、食品から摂取した場合、やがて体外に排出されてしまいます。

その理由は、幼少の頃からすでに出来上がっている腸内フローラに新しい菌が定着するのは難しいからです。

しかし、乳酸桿菌やビフィズス菌は生きたまま腸に届くと、3~7日は乳酸や酢酸をせっせと生み出してくれるため、乳酸菌を日頃から摂るようにすることは腸内フローラを良好に保つのに効果的です。

また、この「プロバイオティクス」は腸管の炎症を抑制したり、腸の粘膜のバリア機能を高めたりするのに役立ちます。

「プロバイオティクス」によって腸内フローラを改善する場合は、普段から乳酸菌が含まれた納豆や漬け物、ぬか漬けなどの日本伝統の発酵食品やヨーグルトなどを食べるようにすることが大切です。

その際、乳酸菌の多くは胃酸にやられてしまいますが、死菌になっても善玉菌のエサになるとされているため、腸内環境の改善のためにはこれらの食品は有効です。

また生きた菌を一度にたくさん腸まで届けたい場合は、サプリメントを利用することもおすすめです。

プレバイオティクスによる腸内フローラ改善方法

「プレバイオティクス」による腸内フローラの改善も、腸内細菌のバランスを整えて過敏性腸症候群を予防するために効果的な方法です。

「プレバイオティクス」とは腸内細菌の善玉菌のエサになる成分、特に、消化酵素によって分解されないで大腸にまで届く「食物繊維」や「オリゴ糖」が含まれた食品のことです。

タンパク質や脂質などの栄養素は、胃液や膵液に含まれる消化酵素によって分解され、小腸で吸収されますが、食物繊維オリゴ糖のような一部の炭水化物は小腸で吸収されずに、腸に止まり続けるので、腸内に生息する腸内細菌のエサになることができるのです。

特に食物繊維は腸内細菌のエサになる以外にも、腸に溜まった有毒物を吸着して一緒に排出したり、腸の健康のために非常に良い働きをする「短鎖脂肪酸」を生み出すもとになったりするので、腸内フローラのバランスを整えるために非常に重要な存在だといえます。

ちなみに食物繊維には水に溶けやすい水溶性と、水に溶けにくい不溶性のものがあり、どちらか一方を偏って摂るのではなく、このふたつをバランス良く摂ることが腸内フローラの改善には大切です。

 

・水溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材

わかめ、昆布、モズク、寒天、らっきょう、雑穀、ごぼう、イチゴ、アボガド、納豆、切り干し大根など。

・不溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材

ごぼう、さつまいも、玄米、雑穀、チアシード、アボガド、大豆、納豆、切り干し大根、干ししいたけ、アーモンド、くるみ、落花生など。

 

またオリゴ糖はヒト特有の善玉菌であるビフィズス菌を増やす働きがあるため、腸内細菌のバランスを整えるために重要な役割を果たします。

オリゴ糖はタマネギやハチミツなどに多く含まれていますが、スーパーなどでオリゴ糖だけのものが販売されていますので、悪玉菌が好む砂糖の代わりにオリゴ糖を使うようにすることは、善玉菌を増やして腸内フローラを改善するのに有効です。

腸内フローラ改善で大切なのは全体のバランスを整えること

このように、腸内細菌のバランスを整えて腸内フローラを改善し、過敏性腸症候群を予防していくには、「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」の両方が大切になってきます。

また腸内フローラを改善していく際に必要なことは、特定の菌の働きにこだわりすぎるよりも、腸内フローラの多様性を大切にすることだと思われます。

これまでは腸内細菌は善玉菌・悪玉菌・日和見菌に分類されてきましたが、悪玉菌を含めたそれぞれの菌が、私たちの健康を保つために、それぞれの役割を果たしていることが、近年の解析技術の発達によって分かってきています。

そのため、仕事・出勤・登校前の急な腹痛の緩和や過敏性腸症候群の予防に大切なのは腸内細菌の調和を保つことを意識して、腸内フローラの改善を行うことだと考えられるのです。

 

参考文献
上野川修一 『からだの中の外界 腸のふしぎ』 講談社
光岡知足 『腸を鍛える―腸内細菌と腸内フローラ』 祥伝社
松生恒夫 『腸に悪い14の習慣 「これ」をやめれば腸が若返る』 PHP研究所
辨野義己 『腸を整えれば病気にならない 腸内フローラで健康寿命が延びる』 廣済堂出版
藤田紘一郎 『脳はバカ、腸はかしこい』 三五館
内藤裕二 『消化管は泣いています 腸内フローラが体を変える、脳を活かす』 ダイヤモンド社
福田真嗣 『おなかの調子がよくなる本 自分でできる腸内フローラ改善法』 KKベストセラーズ

そもそも過敏性腸症候群とは?

当ブログでは、仕事・出勤・登校前の突然の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防する方法について書いていますが、そもそも過敏性腸症候群とは何でしょうか?

過敏性腸症候群とは一般的に、強い不安や緊張、ストレスを感じたり、パニック状態に陥ったりした際に、腹部の辺りに強い不快感をおぼえるとともに、それが下痢や便秘のかたちで現れる症状のことです。

また、その便通異常には、下痢型・便秘型・下痢/便秘交代型という3つのタイプがあると言われています。

この過敏性腸症候群は、血液検査や内視鏡検査で異常が見つかりにくいこと、またストレスで悪化することから、心身症のひとつであるとされていますが、下痢や便秘が起こることから、大腸の運動や機能に障害が起こっています。

出勤・仕事前のサラリーマンやOL、登校前の学生・小学生などが急に腹痛に悩まされてしまうのは、この過敏性腸症候群と関係していますが、残念ながら原因は解明されていません。

そもそも過敏性腸症候群とは?

この過敏性腸症候群IBS)については、医学博士の松生恒夫氏が以下のように説明しています。

 

 過敏性腸症候群という症状があります。過敏性腸症候群とは、「腹部不快感や腹痛を伴うさまざまな排便障害や排便習慣の変化があるが、それらを説明しうる器質的疾患(たとえば大腸がんなど)や生化学的異常が見出せない腸管の機能的疾患」と定義されています。

 つまり便秘や下痢、腹痛などがあり、腸管の働きが異常だけれども、詳しい検査をしても大腸がんなどの病気や異常が見つからないということです。過敏性腸症候群の原因は、明確にはなっていません。現在のところ、考えられるさまざまな原因の中で、特に大きく関与しているのが「消化管の運動異常」と「消化管の知覚過敏」といわれています。消化管の運動異常とは、食後に起こるぜん動運動が激しく、また誘発されやすいこと、一方、消化管の知覚過敏とは、腸管壁が伸びることで痛みを強く感じやすいことと報告されています。(松生恒夫『腸に悪い14の習慣』 p182)

 

さらに松生恒夫氏は、この過敏性腸症候群は、「脳腸相関」も深く関わっており、「どうやら過敏性腸症候群の原因は、消化管運動異常や消化管知覚過敏をベースに、ストレスで脳腸相関の異常が起こり、これがお腹の症状を悪化させる病態といえるようです」としています。

ところで、急な腹痛が起きるからといって、過敏性腸症候群を患っているとは限りません。しかし、出勤前や登校前に不快な腹痛が頻繁に起こり、いつまでも治まらない場合は、過敏性腸症候群の疑いがあるので注意が必要です。

またおなかの不快な症状が長引くことは、生活の質をいちじるしく低下させてしまいますので、腹部の不快感がいつまで経っても治まらない場合は、重度の症状が現れる前に所定の機関で診察を受けるなど、何らかの対処が必要になってきます。

過敏性腸症候群と社会的心理ストレス

ちなみに、過敏性腸症候群IBS)に関して、医学博士の福土審氏は以下のように述べています。

 IBSでは、腹痛と便通異常(下痢や 便秘)が関連し合いながら慢性に持続するが、通常の臨床検査では愁訴の原因となる器質的疾患が認められず、心理社会的なストレスを受けると発症したり悪化 したりする。また、IBSの症状を持つ人は不安やうつになりやすい。IBSの症状は腸の問題、一方、ストレス、不安、うつは脳の問題である。このような意 味で脳腸相関がIBSでは重要な役割を果たしている。(福土審『内臓感覚 脳と腸の不思議な関係』p10)

 

 IBSの症状を発生・憎悪させる 一番大きな要因は心理社会的ストレスである。健康な人でも、心理社会的ストレスが負荷されると、腹痛が起こったり、便意を催したり、あるいは便が出にくく なったりする。しかし、その程度はごく軽度である。IBSと診断される人は、この現象がはっきりとあらわれる。そして、多くの場合、心理社会的ストレスが のしかかっているということに気づいていないか、気づいていても、それを言葉に出そうとしない人が多い。(福土審『内臓感覚 脳と腸の不思議な関係』 p93)

 

過敏性腸症候群の治療が難しいところは、このように心理的側面が発症に関係しているからだといわれています。

腸内フローラを研究している福田真嗣氏は『おなかの調子がよくなる本』のなかで「過敏性腸症候群は、神経質な人、まじめな人、責任感の強い人であればあるほど悩まされてしまう病気なのです」と述べていますが、過敏性腸症候群に悩まされる方は、サラリーマンであれ、小学生であれ、社会生活のなかで自分だけでは乗り越えるのが困難な問題を抱えている場合が多いとされています。

そのため、過敏性腸症候群の症状を緩和するには、腸内細菌のバランスを整え、腸内フローラを改善していく以外に、自分自身を大切にし、心をケアしていくことも、重要なな役割を果たします。

 

kabinseityoushoukougun.hatenablog.com

 

腸内フローラが過敏性腸症候群を防ぐ理由とは?

この記事ではなぜ腸内フローラが仕事・出勤・登校前の腹痛を緩和し、過敏性腸症候群を予防するのかについて述べています。

普段、私たちの腸内では100種類・100兆個の腸内細菌が生息しています。また近年は遺伝子解析技術の発達により、1000種類もの腸内細菌がいるとも言われています。

また腸内細菌の総重量は1~1.5kgにものぼるとされています。

その腸内細菌の群生の様子は、お花畑や花の女神になぞらえて「腸内フローラ」と呼ばれています。一般的には、体内の微生物と私たち人間の様々な関わりのことは、「マイクロバイオーム」と呼ばれていますが、日本では腸内細菌学のパイオニアである東京大学名誉教授の光岡知足氏と、そのお弟子さんである辨野義己氏が「腸内フローラ」という言葉を使うようにしたそうです。

 

 日本では叢のような細菌群ということで、腸内細菌叢という言葉が使われていました。でも、私の師である光岡知足先生と私たちは、腸内の微生物群をもう少し美しく豊かなイメージの言葉で表現したいと考えました。 そこで80年代に、英語のマイクロフローラやガット・フローラをもとに「腸内フローラ」という言葉を使い始めました。フローラは元々ローマ神話に登場する花と春と豊饒の女神です。 (辨野義己『腸を整えれば病気にならない』p22)

 

腸内フローラが出勤・登校前の腹痛を和らげる

腸内フローラが出勤・登校前の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を防ぐ理由

では、なぜ腸内フローラが仕事・出勤・登校前の突然の腹痛を緩和して、過敏性腸症候群を防いでくれるのでしょうか?

それは腸内フローラの状態が、神経系・免疫系・内分泌系に関わっているからです。

このことを分かりやすく簡単に説明しますと、神経系に関しては、腸と脳は迷走神経でつねにやりとりしていると言われているため、腸の状態は脳に影響を与えます(腸脳相関)。

また、反対にストレスや不安を脳で感じたと思っても、その情報は実は腸にも伝わっています(脳腸相関)。

過敏性腸症候群の発症に関しては、この辺りの腸と脳の神経系でのつながりが深く関与していると考えられています。

次は免疫系に関してですが、腸にはおよそ3分の2の免疫細胞が集中しているといわれており(特に小腸)、腸は「腸管免疫」とも呼ばれています。

そのため、日頃の生活習慣が原因で腸内環境が悪化してしまうと、免疫力が低下してしまいます。さらに免疫機能に異常が起こると、花粉症やアトピーなどのアレルギーや自己免疫疾患といった問題も生じてくるようになります。

最後の内分泌系に関しては、ホルモンの分泌に腸内フローラが関わっているということです。

腸内フローラとは腸内細菌の集まりでしたが、その腸内細菌はセロトニンドーパミンメラトニンといったホルモンの合成に関わっているため、腸内フローラを健康に保つことは、ホルモンがスムーズに作られることにもつながっていくのです。

 

神経系・免疫系・内分泌系

参考 光岡知足 『腸を鍛える―腸内細菌と腸内フローラ』

腸内フローラのバランスが過敏性腸症候群の予防には大切

このように、腸内フローラの状態は、私たちの体内の神経系・免疫系・内分泌系に深く関わっているわけなのです。

したがって腸内細菌のバランスが整い、腸内フローラの状態が良好であれば、突然のひどい腹痛に悩まされることも少なくなっていくと考えられるのです。

そのため、出勤や登校前に、急な腹痛に悩まされるとしたら、腸内フローラの状態を気にかけてみることが必要になってきます。

また腸内環境の悪化の延長線上には過敏性腸症候群だけではなく、大腸がん、炎症性腸疾患の潰瘍性大腸炎などの腸の病気の発症が待ちかまえていますが、腸内フローラを改善していくことは、それら大腸の病気を予防することにもつながっていくのです。

ちなみに腸内細菌は善玉菌・悪玉菌・日和見菌に分類されますが、腸内細菌の理想的なバランスは「2:1:7」だと言われています。

過敏性腸症候群の予防で大事なのは、腸内フローラ全体の理想的なバランスを保つことなのです。

そしてそのために役立つのが、乳酸菌食物繊維オリゴ糖などの栄養成分です。

それに加えて、過敏性腸症候群は社会心理的ストレスが原因として関係してくるため、同時に心のケアも重要になってきます。

 

仕事・出勤・登校前の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防するための方法とは?

はじめまして。当ブログ「仕事・出勤前の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防する腸内フローラ」では、仕事・出勤前や登校前に起こる腹痛を少しでもやわらげるための方法や治す方法について述べています。

出勤前や登校前に急に不快な腹痛が起きて、冷や汗をかきながらトイレに駆け込む毎日は、本当に大変です。

この突然の腹痛にともなって下痢や便秘の症状が起きてくるのを防いだり、治したりしていくためには、一体どうすれば良いのでしょうか?

 

実はサラリーマンやOL、学生の方が、仕事や学校に行く前に急にお腹の調子を崩したり、腹痛を感じたりするのは、「過敏性腸症候群」と呼ばれる症状と関係があります。

また近年は仕事前の会社員だけではなく、小学生も登校前に腹痛を起こすことが多いとされています。

出勤前や登校前の急な腹痛が時々であれば、まだ大丈夫かもしれないですが、数か月のあいだ、お腹のあたりの不快な症状が治まらない場合は、「過敏性腸症候群(IBS)」にかかっている可能性があるため、その際には専門医による診療が必要になってきます。

 

さらに腹痛や下痢・便秘の症状が長引く場合は、過敏性腸症候群ではなく、最近急増している炎症性腸疾患の「潰瘍性大腸炎」である可能性もあるため、早めに医療機関で診てもらうことをおすすめします。

仕事・出勤前の腹痛

仕事・出勤・登校前の腹痛を引き起こす過敏性腸症候群とは?

この「過敏性腸症候群」は都会に住んでいる30~40代の働く男女に多いとされています。

そして急な腹痛によって下痢が起こる過敏性腸症候群の原因には社会的心理ストレスが関わっていると言われています。

ではなぜストレスが腹痛やおなかの不調に関係しているのかといえば、腸と脳は神経系でつながっているからです(「脳腸相関」)。

 

この過敏性腸症候群は、過度のストレスや緊張、パニック状態など、心の問題が絡んでくるため、カウンセリングなど心のケアが必要になり、簡単に治すことは難しいとされていますが、腸内環境を改善することによって症状を緩和していくことは可能です。

仕事・出勤・登校前の腹痛を緩和するのに大切な腸内フローラ改善

では、どのようにして出勤や登校前の腹痛を防いでいけばよいのかといえば、それは、腸に住んでいる腸内細菌のバランスを整えることです。

わたしたちの腸には、100種類・100兆個以上もの腸内細菌が生息していると言われています。

 

その腸内細菌の集まりは、お花畑になぞらえて「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれるようになりましたが、過敏性腸症候群がお腹に起こる症状である以上、その腸内フローラを改善することで、仕事・出勤・登校前の腹痛を緩和することが可能なのです。

実際、腸内に乳酸菌が増えることでストレスに対する抵抗力が強くなるという研究もあります。

腸内フローラ改善で仕事・出勤・登校前の腹痛を緩和

またお花畑のような「腸内フローラ」を形成している腸内細菌には様々な働きがあります。

例えば、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの前駆物質の生成に関わったり、セロトニンを合成するのに必要なビタミンB群などの合成に関わったりしています。

それに加えて、報酬系に関わる「ドーパミン」や睡眠を促す「メラトニン」といったホルモンがスムーズに作られるためにも、腸内細菌が元気でなければいけません。

 

さらに、リラックス効果があるGABAの産生にも腸内細菌は関わっています。
そのため、精神的な不安や緊張をやわらげたり、メンタル面を強くしたりするためにも、腸内細菌のバランスを整え、腸内フローラを改善することは効果的なのです。

反対に、食生活の乱れや睡眠不足、過度のストレスなどによって腸内細菌のバランスが崩れ、腸内環境が悪化すれば、そのぶん腸内細菌のうちの善玉菌が活発に働くことが出来なくなります。

すると、体内でセロトニンドーパミンなどのホルモンをスムーズに作ることが難しくなるのです。

 

また腸は栄養成分を吸い上げる体の土壌であるため、腸内環境の悪化は免疫力の低下や体調不良を引き起こします。

しかも、腸内環境の悪化は、過敏性腸症候群だけではなく、炎症性腸疾患の潰瘍性大腸炎や大腸がんなどにかかるリスクも高めてしまいます。

ちなみにこれらの腸の病気には、消化管の炎症やバリア機能の衰退が関係していると言われています。そして、炎症を抑制したり、バリア機能を維持したりするのも、腸内フローラの働きなのです。

過敏性腸症候群と腸内フローラ改善

食生活を見直すことが腸内フローラの改善につながる

したがって、仕事・出勤・登校前の腹痛を防ぎ、おなかの調子を整えるために大切なことは、普段から主に食生活を見直すことで腸内細菌のバランスを整えていき、腸内フローラを改善していくことなのです。

また腸内フローラを改善することが、不安な気持ちや憂うつな気分を晴らすことにつながっていく、ということも十分考えられます。

 

そのため過敏性腸症候群が起こる原因のひとつである心理的ストレスに対しても、腸内フローラの改善は有効なのです。

そして、その腸内細菌のバランスを整えて腸内フローラを改善するために役立ってくれるのが、乳酸菌ビフィズス菌食物繊維オリゴ糖といった栄養成分なのです。

これらの栄養成分はどれも腸内細菌のうちの善玉菌を増やし、腸内環境を良好に保つのに高い効果を発揮してくれます。

腸内フローラで過敏性腸症候群を予防する

つまり、仕事・出勤・登校前の腹痛を和らげ、過敏性腸症候群を予防するために何よりも大事なのは、これら乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維、オリゴ糖といった栄養成分を日頃から摂るようにすることで、腸内細菌の全体のバランスを「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」に整えていき、腸の健康を毎日良好に保つことなのです。

 

ちなみに、サプリメントで手軽に腸内フローラ改善をしていきたい方には、16酒類の乳酸菌・食物繊維・オリゴ糖が含まれた乳酸菌革命 1カプセルに5,000億個の乳酸菌【乳酸菌5,000 生酵素plus】 がオススメです。

 

これらのサプリメントを摂ることで腸内に乳酸菌が増えて腸内細菌のバランスがよくなれば、お腹の調子が整い、ストレスに対しても強くなることは十分考えられます。

 

乳酸菌革命

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サプリメントで腸内フローラ改善

 

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乳酸菌5,000 生酵素plus

1カプセルに5,000億個の乳酸菌【乳酸菌5,000 生酵素plus】

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